雨が降り注ぐ


こんな日は


誰もが家の中で過ごす


街並みが静かになる日。


だからこそ、こんな日だからこそ


出歩いてみれば


何か変わった事が


おこるのだ。




人間に傷つけられ、傷だらけのムウマは
小さな葉っぱの影に隠れて、雨宿りをしていた。

雨が傷口に触れ、そのたびに軽く痛みが走る。


"このまま倒れてしまってもいいのではないだろうか"
そう思っていた。



チリン


小さく、それでも心地よい音色が聞こえた。
鈴の音だ。
鈴の音がどんどん近づいてくる。


チリン、チリンと鳴っているこの音は
どんどんムウマの方に近づいてきて
そしてムウマの前で、ピタリと止んだ。



「・・・ポケモンさん?」

優しい少女の声と同時に。



二つの髪飾りに付いた小さな鈴に

優しく微笑む少女の顔が

ムウマの目に入った。





これがムウマと少女ユリハとの出逢いだった。





そしてこの出逢いが
全ての物語の始まりだった。





―自分の出生を探すために―


―自然災害の謎を探すために―


―傷つき苦しむポケモン達を助けるために―



今、ゆっくりと物語が動き出す・・・。